僕が大学院の頃だろうか、グノシーというサービスが世にではじめる頃のことを覚えている。
同世代にとんでもない人が居るなあなどと思いながらそのサービスを見ていて、圧倒的な技術力をうたいながらもちょっとした炎上などもあった。
今回はそんなグノシーの創業者、福島さんが書いた本センスのいらない経営を読んだ。
内容はというとテクノロジーを使ってニュースをキュレーションするサイトを運営する筆者がどうやってテクノロジーを使ってビジネスをしていくか、エンジニア的な視点がどう大事なのかということを書いている。
僕自身は機械学習という分野について殆ど知ることが無いのであるが、機械学習をすることに寄って、ユーザーに最適化されたニュースが届く仕組みを大学時代の友達を作り出し、事業として自分たちでやっていきたいと思ったことから事業化。
そのステップの中にも様々な出会いや縁があり後押ししてくれる環境もあったことが述べられている。
ネットワーク効果について述べられており、ユーザーが増えれば増えるほどよりアルゴリズムの精度が増していくというのが機会学習の強みのようである。(恐らくデータ数が多いほど行動パターンが分析しやすくなるのでは)グーグルで働いたネットワーク効果の事を紹介し、グーグルが行っていった事業のピボットについて解説もしてある。つまり、関係ないようなマップの作成もモバイル主体になるこをとみこしアンドロイドを買収。今では自動運転にまで繋がっており、やはりマップ事業により集めた情報がとても効果を表しているようだ。
この本のタイトルにもなっているセンスのいらない、というのはつまるところデータを集めデータを分析することによりユーザーの欲しいものを見つけられるようになるため、今までセンスなどと言われていて感覚の部分をデータ基盤の意思決定をすれば良いというような解釈をしながら読んだ。
これからのグノシーのビジネススケールについても触れており、最初はクロールによって集めやすいニュース系のサービスから始めたが、それによって培った機械学習の経験により今後より様々な方面への事業展開を示唆していた。また流行の技術にも敏感でありブロックチェーンに関する研究する会社も設立し、福島さん自身は今現在そちらに所属するらしい。見ていて気がついたのだがAny parkが出資していて本当に豪華である。
途中、判断と意思決定について書かれており、材料がある中でなにか次のアクションを決める判断は先延ばししてはいけないこと、逆に意思決定は材料が無い中での決定でありそういった時はリスクを最適化しながら進めると良いと記してある。
エンジニア視点の記述やデータ重視の文化がとても気持ちよく、これからの時代どの仕事でもテクノロジーを切っては切れない関係であることを書いてあることも納得が行く。
これからどんな会社に成長していくのかとても楽しみである。