ケンブリッジ大学医学部性のAliさんによる勉強方法がとても良いのでまたまた紹介です。
以前紹介したActive recallとSpaced repetitionについては以下の記事をどうぞ!
今回はActive recallを実際にどう実践していけばよいかという内容になります。
Aliさんの過去の動画ではAnkiという分散学習をアルゴリズムとして使用しているフラッシュカードアプリの紹介などされていますが、Googlesheetを良く使うようです。
使い方は、カテゴリ(科目)ごとにタブ分けし、A列に質問を設定し、B列に回答を記入していくという方法になります。
Active recallの動画にあったように題材に対して質問を設定し、それに対する回答をメモしていくという方法が効率の良い勉強方法でした。そのため、Googlesheet上に質問・回答をリストしていきます。
その際に、回答のリストは白文字で記入しておくと、A列の質問を読んでいる時にB列の回答が目に入ってこなくて良いとのことです。
次に、質問リストの記憶定着から色分けし、取り組みの優先順位を緑・黄・赤を色分けしていきます。そうすることで、復習する際に赤の部分を優先的に取り組んでいきやすくなります。また、緑が多くなってきた部分は非表示にしてしまっても良いと言われています。
フラッシュカードと基本的には同じことなのですが、Googlesheetの方がより使いやす理由もいくつか語られています。
Googlesheetsのメリット
1. Systematic structure:
体系的に質問の設定ができること。関連するアイテムをつなげて質問設定できる。この点Ankiアプリなどではランダムに出現する可能性があるので、トピックが飛びやすいというのが難点のようです。
この点、おそらく勉強する題材にも依ると思いますが、関連付けて質問設定されている方が流れで記憶しやすいという点はそのとおりかと思います。
2. Easier to spot holes:
分散学習用に緑・黄・赤のフラッグをつけ優先順位をつけられる。自分がどこが分かっていないのかわかりやすい。
3. Easier to work with friends:
友人たちとシェアしやすく一緒に勉強しやすい。
おそらくシェアすると質問の設定の方法も上手くなるであろうし、友人たちと勉強一緒にしていきやすいため、共有しやすい、というのは意外と重要な気がします。
4. Less of a burden:
簡単に取り組み易い。Googlesheetであれば5分間といったような短い時間でもすぐ勉強できるため、とても好ましいと言っています。色分けしゲーミフィケーションの要素も取り入れられたり、どのブラウザでも確認できるという点で便利だとも言及。
最後に良く聞かれる事についての回答もしてくれている。
Q: どういった勉強内容がフラッシュカードが適しているか・Googlesheetが適しているか?
A: 個別の事実(Isolated facts)が回答である時にフラッシュカードだと良く、より幅広い質問や物事の理解に関してGooglesheetsのほうが適しているのではないか。
おそらく、単語の暗記で表面に英語、裏面に日本語、といったものの場合フラッシュカードでも良いのだが、○○とは何であるか?(what's the deal with ○○)といった質問に対してはGooglesheetsにキーワードを書いたり分からない部分はGoogle検索して引用したりすると良いという事でした。
Q: Quetionに対する答えを全て回答コラムに書くのか?
時によるが、キーワードのみ書くことが多いそうです。ノートを作るより、わからなければGoogle検索してメモしていけば良いとのこと。フラッシュカード作成に時間をかけるのであればGoogle検索してGooglesheetsに質問リストを作っていく方が効率的であろう。
*時々言われているpolymyalgia rheumaticaという単語はリウマチ性多発筋痛症の意味らしい
このような科学的に効率的であると言われている勉強方法を知るっていると、勉強の方法がより洗練されて時間のムダがなくなり他の人と同じ時間でやれることが増えていく人生の限られた時間を有効活用できるだろうと感じる。
特に高校受験のような限られた時間の中で多くの異なる科目を同時に勉強しなければならないという時に、Active recallとSpaced repetitonを意識しながらカリキュラムを組めていたたらどんなに良かったのだろうと思う。
この手法で実際に学校の勉強にどう当てはめていけば良いか、TOEICや語学の勉強に当てはめていけば良いか、プログラミング学習に役立てていけば良いか、という点に各個人の工夫が必要になってくるであろうが、このようなわかりやすい方法を知っておき、それにそった組み立てをしていけば様々な物事に応用できるであろう。
こう考えると、高校や大学ではWifiを設置し、授業中にノートでなくGooglesheetsをメモにしてキーとなる項目に対して質問を作成し、それに対する回答を書いていき、家に帰った後にその内容をレビュー。覚えが悪いと思った内容を赤にリストしておき、次の日・一週間後に復習し、緑色に変更できるまで行っていくという作業をしていくと、効率の悪いと言われている、ノートを取る・教科書の再読・教科書への線引き学習という負のループから開放されるでしょう。
こういった方法を利用して社会人になった今でも勉強に取り入れていきたいと思う。