ライフイズビューティフル

訪問記/書評/勉強日記(TOEIC930/IELTS6.0/HSK5級/Python)

月とコーヒー | 吉田篤弘 (著) | 2025年書評21

いつも実用的な本ばかり読んでいるなと思い、読書の幅を広げたいなと感じていた所目に止まった月とコーヒー。本屋さんで目立つ所においてある事も多く何回か目にしてたけれども手にしたことがなかった本でしたがせっかくであればと思い買ってみました。

📒 Summary + Notes | まとめノート

物語

月とコーヒーとタイトルのついた本の中には24の短い物語が収録されています。夜寝る前にちょうど良い複雑過ぎずに唐突に終わり物語の続きを少し想像して値落ちしてしまうというような狙いを持って書かれたそうです。

それぞれの物語も現実感もありつつおとぎ話感もありつつというようなものが多く、絵の中から星を盗んだ泥棒が星空が無くなった街に絵から盗んだ星をばらまくという話であったり、果の地にあるコインランドリーでトカゲ男と呼ばれる人しか使用者が居ないのにメンテナンスをする話、インク工場についての話など、どこか優しく小説が好きそうな人にハマりそうな物語ばかりでした。

本と著者について

本を読んだ時についつい背景や著者について調べがちです。本書は元々食楽webというネットメディアで書かれた物語であり、食にまつわる物語にしているようでした。確かに絶妙にお腹がすくような話が多くコーヒーは特によくでてきました。

www.syokuraku-web.com

著者の吉田さんについても調べていたら夫婦でデザインの仕事もしているとのことで、月とコーヒーも装丁をやられているようでした。二人のインタビュー記事も色々と見つけて読んでみるのも面白かったです。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

www.bird-graphics.com

www.cinra.net

www.bookbang.jp

brutus.jp

感想

小説と呼ぶジャンルであるのかよく理解していないですが、久々にファンタジーを読みました。著者の吉田さんのインタビューで妄想の話が出ているのもよく頷ける物語が多く、どこか子どもの時に一度は考えたことがあるようなないような遊びを織り交ぜている物語が多くありました。

ネットメディア用に書いたものから派生して長編の物語を書いたりなどの創作活動の広がりなどにも知れて小説の繋がりがある事も面白いエピソードでした。

想像力の欠落や物語を楽しみながら読む力の衰えを感じたので今後色々な種類の小説を読むのも読書のテーマにしたいと思います。