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今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は | 福徳 秀介 (著) | 2025年書評54

先日映画で観た「今日の空〜」について本も買い読んでみました。

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📒 Summary + Notes | まとめノート

映画との違い

映画での再現度はとても高く本の内容がきれいに再現されている印象でした。よく言われる原著の方が良いという事を聞きますが、個人的には映画のほうが面白かった気がします。

主人公がさっちゃんから告白される時や最後に桜田が語る長文のコメントも原著そのままであった気がしますし、原作にとても尊重した形となっていました。

主人公の出身地が原作では三重で映画では横浜だった気がする。

原作では最後二人が結婚式を挙げるところで終わり、他界した父親が書いた手紙が交通事故で亡くなったさっちゃんに当てたものと同じ内容であった。

感想

小説を普段読まないので月に一冊ぐらいは読みたいなと思い手を取った一冊でした。分量も少なくサクッと読めるし特に関西大学にまつわる物語なので関西のひとには楽しめる要素が多かったと思います。

順調にまだ上映されている所を見ると人気だと思いますし、アマゾンで本が手に入りにくくなっているのを見るとよく観られているのかなと思います。

本を読んでいてもやはりジャルジャルのネタが頭をよぎり、急に妙に長いセリフの言い回し、特徴的で癖のある漢字の読み方、どこか名言っぽいセリフの登場、急に怒鳴る親父など、ある意味映画を観た時と同じ現象でした。

今年読んだ小説では今のところ台湾漫遊鉄道の二人が圧倒的に創作力が高くまた意外性のある結末という点でも芸術点は高い気がします。

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ただ、すべての小説がそうであるべきとは思わないですし、実体験に近いという意味では特に関西で大学生活を過ごした身としては楽しみどころがある内容でもありました。森見登美彦さんのように生き生きとしてものでは無いですが、福徳さんの良さや趣向が垣間見れる内容でもあり面白かったです。