慢性疲労を消す技術として、有田さんの本を読みました。セロトニン道場という組織運営をされているようで、比較的リーズナブルな価格でカウンセリングを受けられるみたいです。
本も多く出版されているようでその多くはセロトニンにまつわるものが多く本書もセロトニンにフォーカスがあたる本となっていました。
📒 Summary + Notes | まとめノート
脳の疲れやすさ(セラトニン)
覚醒をコントロール神経は2つあり、①ノルアドレナリン神経②セロトニン神経、になります。この神経の活動が上手く行かない時に人は覚醒しなく疲れた状態に陥ります。
脳は休憩モードと覚醒モードの切り替えにより機能するのですが、大脳が過度に興奮状態になると休憩モードにうまく入れなくなります。その原因の一つにパソコンやスマートフォンなどのデジタル機器の長時間使用です。おそらくですが、スマートフォンは特に人々の意識を引き付けるコンテンツが山程流れており使っていると心が休まるような状態から離れてしまうためでしょうか。
この際に、ストレス中枢が働き「セロトニン神経」の動きを抑制してしまいます。そのためにセロトニン神経を弱らせない、活性化させる心がけが疲れにくい脳にする鍵となります。
セロトニン神経を活性化させるものは2つ代表的なものがあります。
- 太陽の光
- 適度な運動(リズム運動)
太陽光は1万ルクスあり網膜を刺激することによりセロトニン神経を活性化させます。セロトニンが分泌されることにより脳機能が覚醒され体の動きも活発になります。
- 朝の目覚めをよくする
- 心のバランスをたもつ
- 自律神経を整える
- 不定な痛みを抑える
- 顔つきや姿勢をシャキッとさせる
一方で、ノルアドレナリン神経は活発になると興奮状態になり、いわゆるあがった状態にも陥ります。ノルアドレナリンを抑制するのもセロトニンの役割です。ノルアドレナリンによる緊張や集中と、ドーパミンによる快楽や意欲のバランスを取る役割がセロトニンになります。
ストレスに強くなるために(オキシトシン)
ストレスに対して前頭前野がブレーキをかける役割をするのですが、セロトニンは怒りなどのストレスを感じた際に前頭前野に神経連絡を行いブレーキをかけます。セロトニンが少ないとこの機能が働かないために怒りっぽい状態にも陥ります。
もう一つストレスに働きかける神経にオキシトシンがあります。オキシトシンが分泌されることでセロトニン神経は活発化されるために、オキシトシンの分泌をすることが重要といえるでしょう。
オキシトシンを分泌させるためにはどうすればよいでしょうか?代表的なものはグルーミングといわれ、程よいスキンシップになります。ペットセラピーや仕事上がりの飲み会などはいわば程よいスキンシップになり疲れを癒す効果も存在します。
他にも自分一人でコントロールする方法には①言語化して発散する②淡々としている、ということもあり、これらにより情動回路にできるだけネガティブな感情が伝わらないようにすることもできます。
眠れる人の脳(メラトニン)
睡眠ホルモンとよばれるメラトニン。メラトニンは太陽の光が当たらなくなると抑制が解除されて、メラトニンの合成、分泌が始まり、太陽光にあたると合成、分泌が止まります。
メラトニンが夕方から就寝までの間に生成されていることが入眠の条件になります。
メラトニンのもとはセラトニンであるために、セロトニンをたっぷり合成しておくことがよい睡眠にも繋がります。
朝:セロトニン
黄昏時:オキシトシン
夜:メラトニン
が重要になります。
良い習慣
- 決まった時間にさっと起きる
- 起きたらすぐに太陽光を浴びる
- 朝にウォーキング運動を取り入れる
- 快眠のために呼吸法を身につける
- 朝食はしっかり噛む
- 日中にちょっとした運動をする
- グルーミングを行う
- 就寝2時間前にぬるめのお風呂に入る
- 心地よく眠れる環境をつくる
- 前頭前野を活性化するために感動する
感想
セロトニン、オキシトシン、メラトニンに関する紹介本で面白い内容でした。
以前読んだ樺沢さんの本の内容と似ていますが神経に対して働きかける習慣づくりを理由から理解して実践していくということがゴールになると思います。
本書でも触れられているのですが、部屋でばかり働いていたコロナ禍はうつが起きやすい環境ということも分かります。部屋から出たり太陽光を浴びて適度な運動をすることによりセロトニンの分泌を促すことの重要性は本書でも書かれていました。
適度なコミュニケーションもオキシトシンを分泌させる重要な役割を持つために孤独な状態よりもグルーミングが行える家族やペットが居る環境の大事さを確認できます。
一時期習慣に関する本をよく読んでいたのですが最近読めていなかったので久しぶりに読んでみたいと思いました。
