Johnny HarrisのYoutubeチャンネルが好きで見るのですが、同時に感覚的に間違っている部分も散見される印象がありました。
過去にレビューして間違いを指摘するYoutubeチャンネルも見かけていたのでエンタメ要素を加味しながらも、Johnny HarrisのYoutubeチャンネルの構成やストーリテリングはとても魅力的であったので未だによく見ています。
意図的か、構成上簡素化しなければいけない理由があったのかはわかりませんが、Johnny Harrisの経歴がex-VOXであることや、NYTでもオピニオンを担当していたりとで肩書や影響力の武器があるために彼の言葉には強さがあります。
そこで見かけたものが経済系のビデオに対するファクトチェックです。
このビデオで何回も言われていたものは「overshimplyfied:(過剰な)単純化」です。
世の中の事象はかなり複雑に思惑が入り組んで進んでいるのに対して、その過程を削ぎ落として物語を伝えることは仕方の無い事で学校教育などでも同じ事は起きているとは思います。
そのためJohnny Harrisが悪いという訳では無いとは思うものの誰かが何かを語る時に単純化されているという背景を認識せずに話を聞くのは間違いを生み出す原因になると思います。
このビデオでは、授業での生徒評価と同様に①メインメッセージ②現在の事象③一貫性④主張のソース⑤エンゲージメントの分野で数値化し評価したもので、インフレ、リセッション、雇用、シリコンバレーバンクの破綻について採点していますがどれも良いスコアではありませんでした。
世の中にある陰謀論的な話も似たようなものが多くあり、もう古く否定されているような主張を掘り起こしてきて主張に沿うような根拠を繋ぎ合わせるなどされています。
ユダヤ人やロスチャイルドによる支配、アメリカの言いなり、外国人の占領などが良い例で、大筋のストーリーや現在の状況としてはそうなっている物事でも、各時代でどういった背景でその物事が起こらざるを得ないかなどが無視されて語られています。
投資系の詐欺も似たように社会システムや金融システムの常識から沿うような謳い文句で多くの資金を集める人たちも居ます。
単純化の罠、権威の盲信など自分の気持ちのゆらぎなど理解しながら噛み砕いて考える事を忘れないようにしたいと思い返させる良いビデオでした。