久しぶりに映画館に行きぼくのお日さまを観てきました。
感想
- 映像がとても綺麗でアスペクト比も4:3(?)、フィルムライクな仕上がりが印象的
- 北海道の雪景色が物語の美しさを引き立たせていた
- スケートリンクの場面の暖色を含んだ窓からの光とティール色を含んだ室内灯のコントラストが印象的であった
- 三人の関係性が築かれていき、それが崩壊するというのは誰しもが人生で体験する感覚に感じた
- ぼくのお日さまの原曲が心地よくマッチしている
田舎町できつ音を持つ主人公の男の子はスポーツはうまくできず夏は野球、冬はホッケーをしている中、地域のスケートリンクでホッケー帰りに交代で始まるスケートをする女の子に恋心か憧れを持ちスケートの真似事をします。
そこへ元プロ選手とみられる田舎町へ引越してきたコーチが気が付き男の子にスケートを教え始め、担当をしていた女の子と三人で物語が紡がれていきます。
北海道の大自然の中の野外スケートリンクや、雪が積もった町並み、スケートリンクで美しく滑るポニーテールの女の子(中西希亜良)のフィギアスケートシーンなど言葉は少なく映像で語るシーンが特徴的です。
コーチはゲイであり恋人が家族の仕事であるガソリンスタンドを継いだのを機に同棲をするために戻ってきたようであり、この二人の様子を街で見かけた女の子が「気持ち悪い」と吐き捨て三人の関係性が崩れていきます。
コーチが同棲をしていた家から出ていき街を離れ、男の子と女の子はバラバラに生活を歩み、映画のラストシーンに二人は再開して言葉を発する前に映画は終わります。
監督(奥山大史さん)インタビュー
- 時代がはっきりすつものを移さないようにした
- 撮影陣では2001年という設定で行ったが普遍性を持たせたかった
- 自信がフィギアスケートをしていた経験や視点を入れた
- 美術、安宅紀史の演出が良かった
- 言葉ではなく視線などで物語を紡ぎたかった
- ラルジャンというフランス映画も参考にした
- ワンシーン・ワンカットが好き
- 兄はフォトグラファーの奥山 由之
- さくらの「気持ち悪い」という発言には別カットもあったが関係性が崩れていく象徴としてこの発言を選んだ
- すべての映画で最も好きなのは赤い風船
ロケ地
久しぶりにヒューマントラストシネマ渋谷で映画観ましたがロケーションがとても良く、ガラス越しに見るタワレコの看板を見ると東京という感覚が味わえるのがとても好きでした。
この冬の大雪地方に旅行しに行きその土地の人たちの生活をみてみたくなる映画でした。