ライフイズビューティフル

訪問記/書評/勉強日記(TOEIC930/IELTS6.0/HSK5級/Python)

2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの 株トレ | 窪田 真之 (著) | 2024年書評96、97

トウシルで話題の窪田さんの株トレ本を読みました。テクニカルに関わる本(黄本)とファンダメンタルズに関わる本(青本)があり特にファンダメンタルズの本は個人的にとても好きでした。内容は初歩的なものが多いですので、初心者の方には特に良いものに感じました。

www.youtube.com

www.youtube.com

media.rakuten-sec.net

📒 Summary + Notes | まとめノート

テクニカル本

テクニカル本が2001年に先に出版されておりYoutubeでも語られているようにテクニカルの大切さを一先ず伝えたいという意図で先に出されているようです。本書で語られている「シグナル」は売買高、移動平均線ローソク足、チャートの節、ボリンジャーバンド、トレンドとボックスについて見ていきます。

売買高:

売買高が多い=人気が高い

売買高が少ない=人気が少ない

売買高が上がっていくタイミングはシグナルとして見て買いのチャンス。

移動平均線

移動平均から大きく離れる(乖離率)がシグナルとなりトレンドを見る指標となる。

移動平均線がクロスするタイミングを見て上昇、下落を見る。

ローソク足

ヒゲの付け方や大陽線・陰線を意識して大衆意識を考える。

例えば、三日連続で陽線になっており一定額で止まっている状態が続けば大口投資家が一定額以下で買うという戦略が考えられる。

売買高、移動平均線との組み合わせで、売買高が上がっている際の大きな下ヒゲなどは底値の合図となりやすい。

信用倍率にも注意して、信用売り残が多い時は踏み上げの機会となりやすい。

チャートの節:

上値と抜く、下値を抜く時はシグナルとなる。

上値を抜き切らない時などはレンジ相場に残りやすい。

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンド移動平均からの乖離具合を見ることができるために、ボリンジャーバンドの幅が狭い場合にボリンジャーバンドから抜けるようなチャートになるとシグナルと捉える。

ボリンジャーバンドからはみ出るタイミングはボラが高くなるのでその方向でポジションを取る。

トレンドとボックス:

稼ぎやすいのはトレンド相場の時であり、ボックス相場の時は利幅は小さい。

トレンドが出やすいものは小型成長株、景気敏感株、東証マザーズ上場株。

成長株の3条件は市場成長性が高く、市場シェアが高く、参入障壁が高いもの。

ファンダメンタルズ本

ファンダメンタルズ編はチャートと決算、損益計算書、バランスシート、キャッシュフロー計算書、高配当利回り株、儲かる株・損する株について書かれています。

チャートと決算:

決算のタイミングはファンダメンタルズが変化しPERなどで割安・割高が変わる

自己資本比率は高いほうが財務良し

グロース株は基本的に投資しないほうが良いが、する場合は売上が伸びていることが第一、次に利益を出し始めているかをみる。

日本株の全体PERも参考になる。

損益計算書

数年分の決算書から変化を見る。

業界により利益率や販管費など傾向があるため業界ごとの平均を頭にイメージ持てると良い。

海外で成長、製造小売業として成長、ネット販売で成長のパターンがある

バランスシート:

財務が悪いかどうかはベースラインであり、財務が良くて株価下がっているのは投資対象として目をつける

自己資本比率流動資産などに注意する

在庫の増減(棚卸資産)は注意が必要

不動産の所有には大きな含み益が出ている可能性がある

キャッシュフロー計算書:

キャッシュフロー黒字倒産などの危機を読み取るために重要

減価償却キャッシュフローに反映されない

営業CF、投資CF、財務CFから経営戦略を読み取る

参考:https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/120/

配当利回り株:

長期投資は自己資本が多くて配当を継続して出せる力がある方を選ぶ

時価総額が高いほうが安定した配当の可能性が高い

感想

ファンダメンタルズとテクニカル両側面の解説本でとてもわかり易く初心者にも読みやすい本でした。テクニカルについてはボリンジャーバンドの部分、ファンダメンタルズはキャッシュフローの部分について理解が深まることができました。

個人投資家が大きな利益を生み出すには成長やトレンドに乗る事がとても重要になってくるように思います。バフェット的な考えでは財務面がより重要視されるために自分のスタイルに合わせて投資の方法を考えていく事も重要に感じます。