まだ書評を書けて無いのですが、坂本龍一さんの本を2冊ほど読み度々話題に上がる映画を観てみました。
Amazon Prime Videoを中々活用できていなかったので良い機会になりました。
ストーリー
Wikipediaに詳しいあらすじが書いてあるのですが、サクッと書くと日本占領下のジャワ島にて欧米の捕虜たちと日本軍とのやりとりを通じて芽生えていく不思議な友情関係や今にも度々垣間見れる外国人からすると奇妙な部分もある日本のマインドなどについて描かれている映画です。
デヴィッド・ボウイがどんな人なのか全然知らずたまに名前だけ聞くというような人だったのですが主役として出演しており、また坂本龍一さんもかなりのキーの役者として活躍されており音楽の人というイメージなのに演者だったのだとびっくりしました。
腹切りの様子を並んで見せたり、剣道の稽古中に雄叫びをあげる様子に怯える欧米捕虜、生き埋めにされる捕虜。平和だった時を懐かしく思う兵隊たちなど、最近読んだリー・クアンユーの本にもあるような戦時下の様子も出てきます。
茶番のような裁判に歯向かうデヴィッドボウイの姿や北野武さん演じるハラが言う「メリークリスマス」など記憶に残るシーンが数多くありました。
感想
映像の美しさもさることながら俳優でない人たちを主演として起用しながら日本軍の統率や文化などとの欧米人の感覚のコントラストなど表現されておりとても良い映画だなと思いました。
1983年の作品でありながらも古臭さも少ないというのは映像も音楽も色褪せないタイプのものだからでしょうか。
戦争から40年あまりですっかり戦争が過去の事になり映画で語られるようになるという時間軸にも驚きます。40年という年月はついこの前のようでいて全く変化するものなのですね。振り返ると気がつけばパソコンが個人のものになり、個人に何十万もする電子機器を割り当てられるほどになっているなど10年ほど前から考えても大きく変わっています。
坂本龍一さんの素晴らしい音楽も印象的でした。表現者としてこれほど語られる作品が世に残るという感覚はどのようなものなのでしょうか。一度演奏を生で聞いてみたかったものです。