株式投資を初めてから投資信託だけでなく個別株も買うようになり、個別株の選び方を勉強するために読んでみました。
📒 Summary + Notes | まとめノート
四季報の良さ
著者の渡部さんは証券を売る中で差別化するために四季報を読み込んで顧客に提案をするというスタイルで差別化を試みます。四季報を毎回読み込む中で四季報の良さに気が付きました。
- 網羅性
- 継続性
- 先見性
時代背景を考えると会社一つ一つを事細かに調べた情報源は四季報だけだったと思いますが、その中でこの3つの良さに気が付きます。この経験から重要な指標として見ていたことは3つです。
- 世の中や会社が大きく転換するようなコメント
- 突然伸びだす売上高などの業績
- チャートの転換
東京オリンピックが決まった頃に建設業は需要が高まることに気が付きましたが振り返るとそれよりも業績が伸びている企業を見つけます。住江織物という企業です。オリンピックに伴う西洋化という現象でカーペット需要が高まり、住宅、自動車など様々なところで使われ建設業よりも大きく伸びました。このように発想をどこまでできるかというのは株えらびの中で重要になります。
株価が大きく伸びるものには需要の拡大があります。その中で時価総額が元々大きいものよりも小さくて伸び率が良いものは大きなチャンスがあります。また過去最高益更新なども重要な指標であり、継続的な伸び、何十年ぶりかの更新などタイプは様々ありますが注目すべき点と言います。
10倍株の4つのポイント
- 成長性を示す増収率が高い
- 稼ぐ力を示す営業利益率が高い
- オーナー経営者で筆頭株主
- 上場5年以内
これらはアップサイドを考えると新しい企業であることや、また経営者が筆頭株主であると株価を伸ばそうという意志が強く雇われ社長よりも会社に対する思い入れや思い切りがあります。
増収率は売上成長で前年比20%程度を目安にするとよく、営業利益率は業界ごとで異なりますが人材を育てて利益の高いビジネスをしている(固定費が少ない)ような企業が良いとされます
また、自社株買いを発表するケースは往々にして経営側がポジティブな意志を持っていることが多いため自社株買いも一つのサインとしてみているそうです。
気をつける指標
投資をする中で一般的に言われるPERにより割高、割安感には注意すべきと言います。割高であっても許されている(期待感が継続して高い)企業や業種もありますし、PERが低いのには理由のあるケースもあります。
検索ツール
決算期が終わり四季報が発売されるまでの期間などは業績がまだ認識されてない非合理的な状態に取り残された株がある可能性が高く、こういった期間に業績分析をするのも良いようです。そこで調べるツールには
TDnet:https://www.release.tdnet.info/inbs/I_main_00.html
四季報オンライン:https://shikiho.toyokeizai.net/
などを挙げております。今ではバフェット・コードなどでも同じように検索できるものも多くあります。
感想
著者はこれらの手法からTOKYO BASEやライザップ、Yahoo!などの10倍以上になる株を見つけてきたと言います。大きな株価上昇というと米国株のようなApple、Nvidiaなどが目に着いてしましますが、日本の市場でも結構チャンスが転がっているのだなと認識しました。
コロナ禍から投資を初めて思ったのは、ポジションインのタイミングがかなり重要でそこさえ間違わなければ低迷期間の長短はあるもののアップサイドを取れるものが多くあるように思います。その目安として思うものもあります。