以前Twitterで盛り上がっており気になっていた本を書店で見かけたため買ってみました。
オナホ販売には「医療機器製造販売業」免許が必要だったことが発覚。知られざる”グレー”なアダルトグッズ市場に迫りました。
— SUAN / スタートアップメディア🎈 (@suan_news) May 25, 2023
「女子大生、オナホを売る」のオナホ、無許可製造か。知られざるアダルトグッズ市場の闇に迫る。https://t.co/zLFjuPcHzU
※18歳以上推奨記事です。
BlackSuanがイキり出してます...。 https://t.co/GOD56qoggO
— SUAN / スタートアップメディア🎈 (@suan_news) May 15, 2023
本自体はサクッと読めるものですが、最近流行りのマーケティングを活用したうまく売るための方法が記載されており面白かったです。
📒 Summary + Notes | まとめノート
事業領域の選定
- 欲求が深い領域、「食欲」「睡眠欲」「性欲」や「他者承認欲求」「自己承認欲求」が関わる分野が良い
- また、「冒険したくなる市場」「決済者と受益者が異なる市場」(ギフト市場)なども良い
- 高い単価が狙える領域
- クリエイティブ勝負の領域
リサーチ方法
- 自分の思い込みを排除するために聞き込みの実施
- リサーチでは売れている物、その次に売れている物、売れていない物、ヒットした物、商品カテゴリの区分分け実施
- ライトユーザー、ヘビーユーザーの行動遍歴や情報源をリサーチ
- インタビューにて深掘り、具体的なn=1をまとめる
- マインドマップ(MindMeister活用)を作成
コンセプト作成
- まだ解決されていない重大な悩みを見つける
- 商品名わわかりやすいものにする
- コンセプト検証のためのユーザーインタビュー
アマゾンD2C戦略
- 会員数が多く、信頼性がある、購入フローが明確なプラットフォーム選定
- Amazonの表示形式に適した商品名、パッケージ、キャッチコピー作成
- ブランドラインナップ作成
感想
全体的に疎い領域のマーケティング、商品の話であったのですが、なるほどと思うことも多々あり、これが女子大生がやっていたと思うとすごいことしているなと関心しました。Suanさんのブログを読む限り年商1億程度ある可能性もあり原価率20%程度と想定されるとすると利益率も高そうで良い事業領域で勝負していてすごいなと思います。
製品についてはさておき最近マーケティングで本を売るのようなアプローチもあり、時代にフィットした方法を活用していくことで売れるものになるという事もよく見かけます。
本書内のストーリーも多少膨らましていそうな部分(年間500冊の読書など)はありますが、内容の骨格がしっかりしていて、結果も出しているという所がベースにあるために、アドオンとして読者にインパクトが残りそうな構成になっていることを見ると、とても戦略的な思考が垣間見えます。
逆に言うとうまいマーケティングをすることで、良いマーケティングをしていない良いものが埋もれたり、接点が無くたどり着けないという弊害もあるのだとも思います。昔はテレビや新聞、広告などが人々との接点としての仲介プラットフォームであり、今ではSNSやインフルエンサー、アフィリエイトなどが仲介として力を強めてきており、それに伴い資金の移り変わりも行われてきています。
その変化を憂うか喜ぶかは個人として全社的感覚ではありますが、このような仕組みを知れるのはとてもおもしろく感じました。