2006年に始まった新しいDNA分析手法により分析することが飛躍的に増えたために人類の起源、はたまた日本人はどこから来たのかということが新しく分かってきました。
イデオロギー論争で優秀な民族などといった表現がありますが、今までは骨の形状から予想して人類のルーツを分類したりと曖昧な情報からその時々の人たちが都合良い利用のされかたをされていましたが、飛躍的に科学的な分析が発展してきました。
📒 Summary + Notes | まとめノート
人類の登場
日本の神話やキリスト教の教えのように神が人類を創ったという物語がありますが古代ゲノム解析によって人類の進化の様子も新しい発見がありました。
700万年前ごろに人類の起源とされており、ホモ属と認められる種が確認されているものは250〜300万年前ごろです。最古のホモ・サピエンスは今のところ30万年前のアフリカであり人類の誕生時期とされます。
ホモ・サピエンスは6万年前ごろにアフリカから本格的に世界へ展開。1万年前ほどから農耕開始されます。ホモ・サピエンスから現代までの脳の変化についても書かれており、脳は体が消費するエネルギーの20%程度使いますので、脳容積の増加は現代のような生活スタイルに近づくに連れて大きくなっていきました。
出アフリカ
アフリカの30万年ほど前の地層でホモ・サピエンスは発見されています。レバントと呼ばれる現在の東部地中海地域からアフリカから出ていったとされており、その辺りの地域ではホモ・サピエンスとネアンデルタール人の交雑もみられました。
農耕文化が始まったと言われているのは4000年前ごろアフリカ西武、カメルーンやナイジェリアあたりで始まります。農耕文化は狩猟採集よりもはるかに多くの人口を養うことができる革命でもあります。
日本人の歴史
日本列島に最初のホモ・サピエンスが登場したのは4万年ほど前。旧石器時代と言われる時代です。1万6千年前ごろには土器が作られるようになり九州北部に稲作文化が入る3000年前までのことを縄文時代と言います。
縄文時代はものすごく長い期間であり、縄文時代初期と後期では大きな違いもみられています。縄文人と渡来弥生人の大きなグループがあり、現代では渡来弥生人の集団が多くあります。
私たち日本人のルーツは大きく分けて北からきたグループ、朝鮮半島経由で流入したグループになります。縄文人として幅広く存在していた人たちと渡来人が1000年ほどかけて混ざっていくという状態です。
感想
DNA分析により新しいことが次々と分かってきた人類の移動の様子についてまとめられた本でした。長い時間をかけて人類は混じり合って行き、今で言う民族と言ったような括り分けは元々を辿ればアフリカから出てきたホモ・サピエンスであるということが分かってきました。
日本人も多くは渡来弥生人のDNAが大部分を占めており、大陸側から来たことが分かっています。こういった科学的手法での解析により作り上げられた神話などはある意味間違いであるということが分かります。過去人類たちは、多様性なんて言葉が存在しないであろう時代から混ざり合って生きてきたというのはとても興味深いことです。狩猟生活をしている人たちと稲作をしている人たちが1000年も混在しながらお互い理解していたのでしょうか。
果てしない世代を超えて移動をしている人類を考えると、自分の想像が2,3世代しかできないことはなんて短いスパンでしか想像ができないものなのかと悲しくなりますが、新しい科学手法による発見により理解が進むというのは科学のパワフルさを感じます。
文字の歴史を考えると5000年などその程度なので文字が無い時代も長くあった中でも人類が生きてきたというのも面白いですね。一世代せいぜい100年程度だと思うと気が遠くなる様々な歴史を知るのはとても興味深い事なのでこれからも定期的に人類史というものも勉強したいと思いました。
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