AIが日常的に使われ始めるとよくある議論にAIには創造的な仕事はできないのではないか。AIには創造性はないのでは、といった話があります。いつも思うのは人間の指標の創造性を適応しても仕方が無いし、得意な物事は異なるので、AIをどう活用できるのかといった可能性を語ればよいのではと思います。
本書で取り上げられる創造性というのは著者がDJであることなどから音楽や美術といったアートよりの話ではあるのですが、先日読んだカーン・アカデミーでどうやってAIをうまく活用できるかといった取り組みは創造性のある話だと思います。
本書ではAIの創造性に関する歴史、そもそも創造性とは何であるのか、そして著者が取り組む創作活動について話していきます。
📒 Summary + Notes | まとめノート
AIの歴史
AIは1956年のダートマス会議にて使われ始めたという公式記録があります。当時人工という言葉が盛んに使われており人工樹脂、人工甘味料といったように未来を象徴付ける形容詞でもありました。
チューリングは考える機械について話を始め、知能を持つことについて考え始めるようになります。
アートへの活用が目撃されたのはThe Obviousというアート集団がオークションに作品を出品し、4800万円で取引された事で注目されます。
文章を書く事に関するAIの活用についても話され始めます。GoogleがClipsと称し設置しておくだけで日常の良い場面を見つけ出し記録してくれるといった製品もうまれました。
創造性について
著者のスタンスはAIを創作活動に用いて新しい可能性を模索しているということから創造性を探るといったスタンスです。
私はこの議論の正当性を認めつつ、あえて本書では「AIはピアノや絵筆のような単なる道具ではない」と主張したいと思います
いわばツールであるというだけのことでは無いし一定の創造性を持っているといったような印象でしょうか。
過去の作品でもカットアップとよばれる手法が活用されており、バロウズやデビッドボウイなども用いています。CDやレコードも発売当時は生の声でないために本物とされておらず、レコーディングを繰り返し多く補正されたものを完成形としてCDとして出されていることから、一種のフィクションです。音楽で故人などから学習しマッシュアップしたものがNHKでも登場し賛否両論ありました。
著者はDJ活動においてAIを使いGoogle IOのイベントでDJを行います。カメラを使い場の空気を読み取ることで最適な曲選択を補助していくといったようなシステムを創作しました。
感想
AIがどのようになっていくのか、創造的な活動ができるのかなどの話が歴史を追って知ることができる本でした。ライゾマティクスなどを見ているとAIに創造性があるかどうかはもはや議論不要にも感じます。いまいち一般的に言う創造性と噛み合っていない部分は機械が反応といった形で動作する部分はまだ多くあるので、ゼロから小説をかけるのか、センサーの範囲を越えるような汎用システムを作れるのかと言えばもちろん制約はあるのは当たり前でしょう。
AIの創造性に関してであれば以前読んだカーン・アカデミーの本や脳は世界をどう見ているのかなどの方がタイトルと内容のイメージの差異も少なく面白かった印象でした。
オードリー・タン氏が京都大学での講義でレナード・コーエンのAnthemの歌詞を引用していた。何かを伝えるために自分以外の言葉の持つ重要性に今更ながら気づいた。思えば、世界各地を旅してレナード・コーエンを知っていることで話がはずんだり仲良くなれた人々は何か特別な気がしている。 https://t.co/3FBQc3heIC
— yoshitomo nara / 奈良美智 (@michinara3) 2025年10月16日
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