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天才たちの未来予測図 | 高橋弘樹 (編著) (著), 斎藤幸平 (著), 小島武仁 (著), 内田舞 (著), 成田悠輔 (著) | 2024年書評113

Youtubeチャンネルリハックを見ることが多くなってきましたが、プロデューサーの高橋さんが以前テレ東に在籍していた際の日経テレ東大学チャンネルでやっていた対談をベースに書籍化した本が本書になります。

各分野の研究者との対談なので最新の取り組みを楽しく知ることができるというコンテンツで小さい頃にこのように研究者がかっこいいと思えるものがあれば良かったなと思います。

 

📒 Summary + Notes | まとめノート

民主主義について

この数年話題であった成田悠輔さんは民主主義についてデータをもとに政策が有効であったのかどうか調べる研究をしています。現代の民主主義は選挙制度を用いた多数決で行っておりますが、選挙の制度も現代であればもっと改良できる可能性があると言います。「政治家は猫になる」というようにマスコット的な存在であり、実務判断はAIにやらせていった方が合理的な事が多いはずであるとの主張です。

実際に選挙で選ばれた政治家が公約と同じことをしないということは頻発していますし、各政策レベルで投票できる制度があればより民主的多数決判断になりますよね。今の選挙制度って変えた方が良くないかというのはまさにその通りに思います。

脱成長理論

何冊か斎藤さんの著者を別でも読みましたが、脱成長を呼びかける斎藤幸平さん。一部の資産家が多くの富を得て、プライベートジェットなどで多くの炭素排出をしている世界においてもうちょっとスローダウンしたほうが良いのではないかという主張になります。

まさしくその通りだと思う一方でマルクスの思想を用いて、ソ連や中国がマルクス主義を繁栄したものではなく、マルクスが目指していたのは実はもっと違うものであったという論説になります。

この主張を聞いていつも思うのは別にマルクス主義を持ち出さなくても良いと思います。様々な制限を用いて上手く発展している社会主義的な運営をしているのであればシンガポールなどもあると思いますし、アイコニックな人物の名前を出して戦後全世界で希望とされ大失敗をしたマルクスの名を持ち出さなくて良いように感じます。

マッチング理論

マッチング理論により市場原理だけではなくそこに意思を介在させることにより、より全体幸福度の高いマッチングシステムを作ろうという研究をされている小島さん。海外の大学で働いていましたが東大のマーケットデザインセンター長という新設されたポジションに移籍しました。

保育所の待機児童の問題などマッチングが上手くいかない場面など行きていくうえでマッチングが市場原理のみで歪んでしまう場面はよくあります。

また、話題にあるのは日本と米国の教授職での事務作業の多さの違いで、日本では永遠と会議があったり教授陣が苦手である事務作業により本来の研究活動が阻害されてしまっている点に問題があると言われています。

心を壊さない

ハーバード大学にて助教を務める内田さんは自分自身の子育て経験やコロナ禍での活動からメンタル面を整える話を最新の研究内容などから紹介しています。

先日読んだアンガーマネジメントの本もありましたが、再評価と呼ばれる手法などを紹介してくれています。

面白かったのは日本で正確な医療情報が回らない問題について触れられている点で、その理由についても不安からくる理由は理解できるとするものの合理的な判断がどうできるのかという考えを教えてくれています。

感想

今の時代に良いなと思うのは最新の研究内容をそれぞれのエキスパートが興味深く話してくれるというのはとても嬉しい時代です。Youtubeというプラットフォームもそうですし、コロナ禍で始まったリモートワークやテレビ会議により世界中の様々な人へアクセスしやすくなりました。

研究者がかっこよく見える情報が広まるというのはとても良いことであると思いますし、日米の研究者たちがそれぞれの問題を発信し改善されていくということを期待していきたいです。