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訪問記/書評/勉強日記(TOEIC930/IELTS6.0/HSK5級/Python)

書評

FRBの仕組みと経済への影響がわかる本 FOMC経済見通しと議長記者会見の読み解き方 | 工藤浩義 (著) | 2024年書評6

最近は米国の利上げも収まり今年の何処かのタイミングでは利下げに転じるという状況になりました。コロナ後顕著にFRBの発言が相場に大きな影響を与えるということが見受けられます。 本書ではFRBの仕組みについてコロナ禍でのアクションや議事録などを見返し…

OPTION B: 逆境、レジリエンス、そして喜び | シェリル サンドバーグ (著), アダム グラント (著), 櫻井 祐子 (翻訳) | 2024年書評5

シェリル・サンドバーグの本オプションBを読みました。 Facebookの最高執行責任者であるシェリル・サンドバーグは元々Googleに居てIT業界で活躍する女性の代表のようなキャラクターであり、LEAN INではまさに女性が社会で活躍することについて書かれていた本…

ケーキの切れない非行少年たち | 宮口 幸治 (著) | 2024年書評4

児童精神科医として活躍される宮口さんの著書になります。少年院などで非行少年の患者などを扱う中で「境界知能」という視点を持って非行少年たちの共通点やそこに対する対応、世間的な認識を見直せる内容になっています。 そのアプローチは認知行動療法と呼…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー | ブレイディみかこ (著) | 2024年書評3

コロナが始まってから海外旅行しながら年末年始を過ごしのではなく実家に行かざるを得ない状況になったのを機に実家で1週間ほど滞在し、両親とゆっくり日常を過ごすようにしています。 せっかくなので同じ空間で過ごす時間を増やそうと思いリビングで本を読…

両手にトカレフ | ブレイディみかこ (著) | 2024年書評2

年始にいつもと毛色が異なる本も読んでおこうということでブレンディみかこさんの両手にトカレフを読みました。 小説は没入感高いので読むと数日その内容を考えてしまったりと脳の中に刷り込んで入ってくる感覚があり、ダヴィンチや小説好きが多く居る理由も…

リー・クアンユー、世界を語る | グラハム・アリソン (著), ロバート・D・ブラックウィル (著), アリ・ウィン (著), 倉田真木 (翻訳) | 2024年書評1

あけましておめでとうございます。 2023年は書評を時間ができたこともあり小学生以来100冊以上を読めた年になりました。集中する習慣をつけたいと思い始めた習慣ですが、中々集中するという行為が苦手になっておりスマホやYoutubeを見てしまう事で読書のスピ…

悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか? | サイモン・マッカーシー=ジョーンズ (著), プレシ南日子 (翻訳) | 2023年書評112

昨今、「分断」「対立」などと称された悪意のある行為が様々行われています。9.11のテロやハマスのテロ行為そしてイスラエルの入植行為からヒラリークリントンへの反投票行為など様々です。 単純に考えると進化の過程で悪意と呼ばれる行為は少なくなっても然…

消える地銀生き残る地銀 | 野崎 浩成 (著) | 2023年書評111

超低金利社会が長らく続き、お金を貸す形態の銀行業にとっては逆風の時代が終わり無く続いているように思います。さらにはそこからテクノロジーの発展により、銀行業に近しい機能が至る所で発生してしまい、元々テック企業でも無い銀行業は自前でシステム開…

「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法 | 中室牧子 (著), 津川友介 (著) | 2023年書評110

それってあなたの感想ですよね?が流行ってから時間が経ちます。データを見せればどこか納得感が出てくるというのは世の中に蔓延っている気がします。見落としがちな視点に「因果推論」があります。原因と結果の理由を理解するのでは無く単純に相関関係だけ…

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編 | ティモシー・テイラー (著), 池上彰 (著), 高橋璃子 (翻訳) | 2023年書評109

人気の授業として選ばれたティモシー・テイラー先生の授業を纏めた本になります。 Youtubeで全然と言っていいほど見られていないのが気になりますが同じ内容を英語で30分ほどの授業形式で学べるので色々な用語を一通り触れるのに良いです。 www.youtube.com …

バフェットのマネーマインド――投資の神様はいかにして誕生したか | ロバート・G・ハグストローム (著), 小野 一郎 (翻訳) | 2023年書評107

バークシャー・ハサウェイのマンガーが99歳にて亡くなったというニュースが出ました。文字通りバフェットの右腕としてバークシャー・ハサウェイを支えてきた人物であり、バフェットに大きな影響を与えた人物です。 markets.businessinsider.com バークシャー…

建築のハノイ―ベトナムに誕生したパリ | 大田 省一 (著), 増田 彰久 (写真) | 2023年書評105

リー・クアンユーの本において気の毒な歴史として語られたベトナムの建築について纏められていた建築のハノイを読みました。 ohtanao.hatenablog.com これもベトナム旅行を期に興味を持ち読む事になったのですが、ベトナムはフランス植民地であったこともあ…

リー・クアンユー回顧録 上: ザ・シンガポール・ストーリー | リー クアンユー (著), 小牧 利寿 (翻訳) | 2023年書評104

シンガポール旅行前に勉強がてらに読んだリー・クアンユー回顧録下でしたが、今回は上巻の方をやっと読めたので書いていきたいと思います。 ohtanao.hatenablog.com リー・クアンユー回顧録 上: ザ・シンガポール・ストーリー 作者:リー クアンユー 日経BPマ…

イスラエル 人類史上最もやっかいな問題 | ダニエル ソカッチ (著), 鬼澤 忍 (翻訳) | 2023年書評102

ウクライナ戦争があり、気がつけばガザ地区近辺でイスラエルとハマスとの戦闘がありいつの間にか戦争がどこかで置きているということが日常になりつつあります。毎日なんとなく聞くニュースの中で、旅行したことがイスラエルという国でなぜ戦闘が置きている…

人はどう死ぬのか | 久坂部 羊 (著) | 2023年書評101

今年は祖母が他界して人の最後について考える時間が長くありました。印象的であったのは祖父が亡くなってからある程度の年数は元気にしていたのですが、体力の衰退とともに早く死にたいなというつぶやきが多くなり、また老人ホームに入ってからはシャイな性…

ベトナムを知れば見えてくる日本の危機 ~「対中警戒感」を共有する新・同盟国~ | 梅田邦夫 (著) | 2023年書評100

今年は読書の時間を意識的につくり100冊読むことができました。本当はより読んでいるのですが書評に書けていないものが多くあり、数十冊多く読んでいるので年末にかけて記していけたらと思います。 さて、今回は旅行をしたこともありベトナムに関する本を読…

リー・クアンユー回顧録 下: ザ・シンガポール・ストーリー | リー クアンユー (著), 小牧 利寿 (翻訳) | 2023年書評99

シンガポール旅行を予定しているためにシンガポール建国の父リークアンユーの本を読みました。 The Singapore Story (Student Edition): Memoirs of Lee Kuan Yew (English Edition) 作者:Lee Kuan Yew Marshall Cavendish International (Asia) Pte Ltd Ama…

イーロン・マスク 上・下 | ウォルター・アイザックソン (著), 井口 耕二 (翻訳) | 2023年書評96・97

世界同時販売された話題のイーロン・マスクの自伝を読みました。発売にあたり著者のウォルター・アイザックソンは色々なメディアのインタビューに答えているのも見ていて面白かったです。 イーロン・マスク 上 (文春e-book) 作者:ウォルター・アイザックソン…

全米No.1投資指南役ジム・クレイマーの株式投資大作戦 | ジム クレイマー (著), 井手 正介 (翻訳), 吉川 絵美 (翻訳) | 2023年書評95

妙に高い値段がついているジム・クレイマーの本を図書館で見つけたため読んでみました。 全米No.1投資指南役ジム・クレイマーの株式投資大作戦 作者:ジム クレイマー 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 Amazon www.youtube.com ジム・クレイマーはアメ…

子どもは40000回質問する~あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力~ | イアン・レズリー (著), 須川 綾子 (翻訳) | 2023年書評94

邦訳タイトルは子ども向けや教育に関わる本のようにありますが、原書はCURIOUS(好奇心)とタイトルされる好奇心に関わる本を読みました。 現代社会では情報がオンラインに散らばっていたり、人にもアクセスしやすいなど簡単に答えが見つかりやすくなり、昔…

向日性植物 | 李 屏瑤 (著), 李 琴峰 (翻訳) | 2023年書評93

久しぶりに小説を読んでみようと言うことで台湾で有名な小説で日本語に翻訳されている向日性植物を読みました。 著者の李 屏瑤さんもそうであるように同性愛者の女の子たちが主役であり、高校から社会人になる多感な時期を繊細な心の動きを時に美しく、時に…

ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法 | 木下 勝寿 (著) | 2023年書評92

Webマーケティングの本で評判がよく北の達人という上場企業を率いている木下さんの本を読んでみました。Webマーケティングの中で結果を残し、商材も多く扱う中で見えてきたWebマーケティングの根本の部分、そしてそれを成功に導く戦略が書いてありました。 …

成功する子 失敗する子 ― 何が「その後の人生」を決めるのか | ポール・タフ (著), 高山真由美 (翻訳) | 2023年書評91

前回読んだポールタフ著の前著になります。子供の成功には何が必要であるのか、ということを科学的なアプローチをもって追跡調査した纏めになり、認知能力と言われる早めの学習や問題を多く解くということから、非認知能力と呼ばれるGRITや好奇心などの重要…

「ザ・ロスチャイルド」大英帝国を乗っ取り世界を支配した一族の物語 | 林千勝 (著) | 2023年書評90

追記 先日YoutuberのNaokimanさんのセカンドチャンネルで本書の著者林さんとの対談が行われていました。 www.youtube.com ロスチャイルドと言えば世界を牛耳っているなどの陰謀論的に語られる一族です。実際に戦争や世の中の大混乱期に多額の富を築いたのは…

私たちは子どもに何ができるのか ― 非認知能力を育み、格差に挑む | ポール・タフ (著), 高山真由美 (翻訳), 駒崎弘樹 (その他) | 2023年書評89

教育関係の本で有名な著者と言えばのポールタフさんの著書になります。成功する子、失敗する子でも様々と纏められており、彼の著書でキーとなる考えは貧困による教育格差と非認知能力の2点です。 近年の教育分野で注目されているのはGRITなどと言われるよう…

仕掛学―人を動かすアイデアのつくり方 | 松村 真宏 (著) | 2023年書評88

人を動かすというのは仕事においても私生活においても難しい事だと思います。論理的に説明して意味を理解して行動する人も居れば、感情的な側面で動く人も居ます。一人に対してなら限定的になりますが、そこに複数が絡んだり副次的要素が多くなるほど難しく…

Zero to IPO 世界で最も成功した起業家・投資家からの1兆ドルアドバイス 創業から上場までを駆け抜ける知恵と戦略 | フレデリック・ケレスト (著), 酒井 章文 (翻訳), 朝倉 祐介 (その他) | 2023年書評87

先日PIVOTでOktaのCEOが出て日本市場への意向を強く感じられます。あまり詳しく無いのですが、Oktaは企業向けのSaaS企業であり、パスワード管理などをしてくれ覚えておかなくてよいようなもの、セキュリティ関連のソフトウェアと認識しています。 www.youtub…

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか | ピーター・ティール (著), ブレイク・マスターズ (著), 関 美和 (翻訳), 瀧本 哲史 (その他) | 2023年書評86

今は亡き瀧本さんが序文を書いているピーター・ティールのZero to Oneを読みました。瀧本さんの貴重な文章が読めると思うと懐かしく、また新しい文章が読めないと思うと命の儚さを感じます。瀧本さんがどんな紹介も受けないというポリシーがあったようですが…

森の「恵み」は幻想か―科学者が考える森と人の関係 | 蔵治 光一郎 (著) | 2023年書評85

東京で生活していると、きれいに手入れをされた自然ばかり見ており、緑があるときれいな街だななんて思っていました。偶に山登りや森林浴などをしていると虫は沢山居るし落ち葉も多く倒木も沢山残されている。人の手が入っている林道は写真映えもしますが本…

測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか? | ジェリー・Z・ミュラー (著), 松本裕 (翻訳) | 2023年書評84

最近では睡眠や行動データから健康状態を予測することや、コロナの助成金の効果はどうであったのかなど、数値化することでその効果を測る事ができる時代になってきました。 ledge.ai 職場でのパフォーマンス評価などでも同様に数値化される事で評価を正当化…